日本のお隣の国、韓国について知りたくて手に取った本です。
古代から現代まで、韓国と日本はどんな関係を築いてきたのか。
一つの話が大体二ページ程度と、簡潔に書かれてあって非常に読みやすいです。
私は歴史に疎いですが、歴史にそんなに詳しくなくても、興味をそそられるような書き方で親しみやすい本でした。
『百済観音』についてから始まります。
日本で造られたことはほぼ間違いないのだそうですが、何故韓国の地名『百済』という名前がついたのかということは未だに謎だそうです。
神武天皇の時代には百済から七支刀(ななつさやのたち)が贈られていて、それを見つける経緯も面白い。
更に日本では【献上】ととる学者が多く、もちろん韓国では【下賜】ととる人が多い。
著者は【贈り物をするほど親しかったでは済まされないのかしら】と、中立的な文でこの話を締めくくります。
十年ほど前にkpopが流行りましたが、これは現代から始まったことではなく、江戸時代の頃から日本人は朝鮮からやってくる使節団の民族舞踊や馬上才に熱狂していたのだそうだ。
今も韓国や北朝鮮に対して批判的な人が沢山いますが、この時代から交流があり、きっとその当時から批判的な人はいたんだろうなと思うと、昔も今もそんなに変わらないんだなと思いました。
戦後のスター、力道山については、私は名前しかしりませんでしたが、
朝鮮人であることをずっと隠して日本で生きていたのだそうだ。
そして、ナイトクラブにて腹部を刺され、その後医療ミスにより死亡する。
力道山の自宅には一室、朝鮮の音楽などを聴く部屋がひそかにあったそうだ。
朝鮮から入ってきた技術が日本の国づくりに多々貢献しているという箇所もとても勉強になります。
この本では日本神話にも触れられていて勉強になりますが、朝鮮誕生の話も書かれてあって面白い。
世論調査をすると、嫌いな国の第一位になるのは日本だ。ただし、見習うべき国の第一位も日本であり、韓国の国民感情はなかなかに複雑である。
と、反日感情についてもちらほらと書かれてあります。
ハングルの成り立ちも面白く、1440年代に人工文字として造られましたが、最初は蔑まれていたそうです。
当時は漢字の中に少しハングルが混じる程度だったのが、今では全てハングルなったので凄い。
これはネットなどでよく見かける言葉ですが、実際に韓国人だけに見られる精神疾患として公認されているのだそう。
すぐにカーっとなって叫び散らすというイメージですが、実際には逆で
〝怒りを抑制して内に籠らせてしまったゆえの強いストレス〟からくるものであり、
その原因の一つには〝儒教の古い価値観が残っていて男尊女卑が依然と根強く残ており女性がいつも奴隷の様に扱われることを甘んじて受け入れざるをえない〟ということが原因の一つだそうです。
教育水準が低く、低所得層の地方在住者に多いのだそうだ。
社会をよりよい方向に導こうという意志の表れとしての報道はあまり見られず、野次馬を喜ばせるような興味本位の報道をすることに熱心である。
政治やマスメディアに期待できないとすれば、個人個人の力によるしかない。
「国」とか「日本人」とか「韓国人」といった抽象的集合の中に自分を置くのではなく、自分を中心とする一メートル四方の枠の中で考えてみよう。そうすれば、マスメディアで騒いでいるようなことは、自分には関係のないこととして片づけることができる。
「いつも相手の身になって思うこと」これは、いろいろな関係に平和をもたらすための黄金律である。
上記で締めくくられており、私も国という目だけで見るのではなく、真実を見る目を養っていきたいと思いました。
日本人なら絶対知っておきたい韓国の歴史 (幻冬舎ルネッサンス新書 や-4-1)
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