無知から始める読書習慣

読んだ本の感想と日々の変化記録

読書レビュー『死の壁』養老孟司

 

 

新型コロナとか、自然災害とか、「死」というものは思っているよりももっと身近なものだと私はここ何年かで捉えるようになった。

 

みんないつか必ず、しかもそんなに遠くない未来に死ぬのに、なぜ平然としていられるのか不思議に思うことがたまにあります。

 

それは現代になってからのことで、中世の日本では、「九相詩絵巻」や「一休和尚法語」「一休骸骨」などを見てわかるように、もっと「死」というものが身近にあったという。

現代はそもそも「死」について考えないようになっているとのこと。

 

「死」について様々な角度から語られている。

「なぜ人を殺してはいけないのか」

「なぜ自殺してはいけないのか」

安楽死はなぜ問題なのか」

解剖学者だからこその考え方が書かれている。

 

世の中では安楽死や死刑の「させられる側」「してもらう側」の目線からの議論ばかりがされて、「手を下す側」である医師や死刑を執行する側の気持ちにはフォーカスされていないことについて、はっとさせられた。

 

「死」を扱っている内容だけれど、重くはない。

非常に理路整然、あっさりとしていますが、自分が今まで見えていなかったものなどについて知ることができて、これから色々と物事を色んな角度から柔軟に考えるきっかけになる内容でした。

 

読書レビュー『新・日本列島から日本人が消える日』

 

今回は『新・日本列島から日本人が消える日』シリーズを読みました。

著者の名前が海外っぽいですが、日本の方達です。

思ってたよりもスピリチュアル色の強い本でした。

そして、さくやさんという方(人間ではない存在)と、男性の対話形式の本になります。

あまり詳しくはないですが、さくやさんとは日本神話に出てくるコノハナサクヤヒメのことかな?と個人的に思った。

 

上巻はアトランティスムー大陸から縄文時代、そして歴史は流れていき徳川幕府の時代、明治維新まで一通り書かれている。

 

織田信長豊臣秀吉徳川家康などの話は、今までの歴史で習うイメージとは違うので、そのまま話の一つとして吞み込める人はいいと思いますが、中には受け付けない人もいるだろうなと思った。

 

明治維新は素晴らしいという刷り込みと、本当の江戸時代について書かれていて、私はとてもしっくりときました。

 

レプティリアンとか、その他宇宙人とかの話が出てくるので、現実離れしている話ではありますが、もし本当であるならば色々な世の中のおかしなことの説明がつくと思います。

 

下巻では主になぜ奴らは日本から搾取したいのか、ということが書かれている。

奴らとは、レプティリアンイルミナティのこと。

どのようにして日本が手にかかったのか。

なぜ日本が気に入らないのか。

それはアトランティスやムーの時代にまで遡る。

ラストになって、ようやくタイトルの意味が明かされます。

 

消えるとはどういうことなのか・・・。

こうなってしまった日本はこれからどうなっていけばいいのか?

概ね私が考えている事と同じだったので、最後はすらすらと読めてしまった。

 

私は組織がとても苦手です。

家族単位ですら違和感を抱いてます^^;

この本の中で言われているピラミッドを作らないという考えが広まればいいなと思う。

 

↑の下巻まで読んだところで、「上と下まではUnlimitedで無料で読めて、まさか最終巻は有料なのでは⁉」と思ったのですが、最終巻もUnlimitedの無料で読めたので良かったです(笑)

 

上・下・最終巻全部に言えることなのですが、内容は結構重い。

この世の中のどこがおかしいのか、なぜそうなっているのかが書かれているので、まるでダークな小説でも読んでいるかのようです。

ただ、私が普段考えていることと概ね同じなので、そうだよねという気持ちで読んでいた。

 

最終巻なので、色々と解決策が提案されている。

私が子供の頃から感じていた“なんか違う”という気持ち、本当はこうあるべきなんじゃないか?という考えがそのまま書かれていて、Amazonのレビュー数の多さ(最終巻で860)から同じことを思っている人は沢山いるんだと安心感を覚えました。

 

 

読書レビュー『宇宙にゆだねるだけで願いはすぐに叶う!』

 

「あー仕事って嫌だな」と思いながらUnlimitedを眺めていたら

「あなたはもうはたらかなくていい」

というサブタイトルの本を見つけ、中身が気になったので読んでみました。

 

 

突破できない状況(仕事したくないけど金は必要)になるとやっぱりスピリチュアル本って読みたくなりますよね。

内容は引き寄せの法則や思考は現実化するなどの本をさっぱりさせたような感じです。

 

強調されていたのは努力するのをやめること。

特に日本人は苦労を美徳とするところがあるので、きっとそれが社会の陰鬱さを生んでいるのでしょうね。

 

それから、イメージの力を活用すること。

これは行動よりも大事ということで、私もその考えが定着しつつあるときです。

 

最後の方に書いてあるスケジュール帳を持たないことは私も大賛成で、もう何年も前にスケジュール帳を持つのを私はやめた。

理由は著者と同じでその時ピンポイントで思った通りに行動したかったからです。

本当はまだ寝ていたいのに予定を入れてしまったばかりに陰鬱なまま出かけたりとか、相手に対しても失礼ですしね。

何よりもシンプルにめんどいししんどいです。

 

この本を読んで大半の人がきっと「よし!明日から仕事に行かない!」とはならないでしょうけど、長い目で見て徐々に考え方を変えていくことで現実が変わるのではないでしょうか。

 

ふわふわした感じの本だっただけに普段本を読まない人でも読みやすいだろうなと思った。

Kindleのいいところは、著名な人物でなくても、誰でも本を出版できるところだと思います。

売ることを目的としてない人も多いため、色んな思考に出会いやすく、私は本探しを楽しんでいる。

 

読書レビュー『異常なる集団幻想と群衆の狂気 第一巻』

 

群集心理や共同幻想というものを知りたくてAmazonを眺めていたところこちらの本を発見。

チャールズマッケイ(英 1814~1889)著 水野宣広訳

原書はなんと26巻からなり、そのなかから抜粋した1冊になるとのこと。

 

あとがきから引用すると、英語版は米国では前世紀半ばには公立図書館などにスタンダードな作品として収められ一般教養の書として広く愛読されたとあります。

その後しばらく絶版になったが、近年、政治経済における世相を反映してか再出版の動きがあり、現在数社により再版復刻されるに至っているとのことです。

 

内容は主に中世ヨーロッパ人の群衆がどのようにして熱狂が伝播し狂気の行動にいたるのか。

その詳細が書かれています。

ここ数年新型コロナが流行り、さらに以前から同調圧力というものが私は不思議でならなかったので、現代に重ね合わせたりしながら読んでいた。

 

冒頭シラーの見解として

「個人としては、相応の分別・理性がある者でも、群集の一員になると、直ちに思考を停止する。」

という文があるのですが、これはずっしりと響くものがあります。

まさにその通りだと思う。

私は一人でいるのが好きなのですが、仕方なく集団でいなきゃいけなくなった時は、以前の自分(考え)はどこにいったのだろう?とよく思うことがあります。

 

 

 

序盤は1600年代に起こったチューリップバブルについて書かれています。

記録に残された最初の投機バブルと呼ばれている。

誰がどのような経緯で何をしてチューリップの価値が爆上がりしていくのかが書かれていて、まるでその光景を見ているかのような気持ちで読んでいた。

 

十字軍の部分はかなり長く書かれてあり、結構読むのに苦戦した。

というのも、中世ヨーロッパ史は血みどろまみれでややこしいイメージがずっとあったので、今まであまり興味をもつことがありませんでした。

これを機会に読んでみたら、これが凄く面白かったのです。

さすがに第6回十字軍とかまでいくとかなりうんざりしてきたのですが、それがどれほど狂気に満ちた執念のもとに行われていたのかが十分に理解できたと思います。

 

第一回十字軍がどのようにして数十万の狂気に満ちた群衆になっていくのかが細かく描写されています。

 

それから、【政治・宗教と髪】では、男性の間で長い髪が流行ったり短い髪型が流行ったり、髭も長かったり短かったりと、流行があったよう。

そしてそのことで争いが起こったり、政治や宗教的に禁止されたり解禁されたりする。

 

本のボリュームはたっぷりで、中世ヨーロッパが好きな人、詳しい人はかなり楽しめる本なんじゃないかと思う。

他には化け物屋敷の迷信や、イギリスでの流行り廃り、それから盗賊がしばしば英雄扱いされることなどについても書かれている。

 

読書レビュー『只今「5次元」工事中』

 

前にKindle内で目にしたこちらの本。

あとはじめさんの『只今「5次元」工事中』です。

なんか頭に残っていたようで、その後もタイトルが何度か浮かんでくることがあったので、読んでみることにしました。

 

というのも、私は一年前くらいに「なんか世界が切り替わった?」「現実が変わった?」みたいな経験をしたのですが、そこから時間というものを疑うようになりました。

色々とネットで調べていたら、4次元とか5次元とかパラレルワールド的なものにたどり着き、すごく詳しく調べていたことがあるので、この本が目についたんだと思います。

 

それまでは「次元って何?」レベルでした。笑

 

本の中ではまさにそのようなことに触れられていて、さらさらっとストレスなく読むことができました。

 

ここ1年でも、なんとなくなんだけど、ふと自分で4次元に移行したんじゃないか?と感じるようなことが度々あったので、すんなりと内容を受け入れることができた。

 

 

前半は、用語解説があり、たとえば“集合意識”“アカシックレコード”など色々な言葉がわかりやすく説明されている。

 

著者の経験談は、私もまったく同じ経験ではないが、色々と重なるところがあり面白かったです。

とても読みやすい本でした。

 

 

読書レビュー『ディスクロージャー』スティーブン・M・グリア UFOについての情報公開の書

 

約二か月ぶりのブログ更新になりました。

色々読んでいるのですが、一冊読みきらないまま別の本に手をつけてしまうので、全部中途半端に^^;

 

そんな中、最近読み始めて一気に最後まで読んでしまった本がこちら。

 

ディスクロージャー

現在Amazonの読み放題Unlimitedでも読める本です。

 

アメリカのスティーブン・M・グリア医学博士が書いた『ディスクロージャー』という本です。

 

一気に読んだといっても、結構内容がぎっしりと詰まっているいるので、読み終わるのに三週間くらいかかりました。

(わからないものがあると逐一調べながら読みました)

 

電子書籍なのでわからなかったのですが、メルカリで出品されている“紙の本”を見てみたらかなりの分厚さがありました。

こりゃあ読むのに三週間もかかるよなと。

 

これが本当に夢中になって読んでしまった。

 

読んだら見えている世界が変わる

といっても過言ではないです。

今まで見ていた世界、過ごしてきた時間は一体…そう思ってしまいます。

 

内容はアメリカの軍がひた隠しにしてきたUFOと地球外知生体についての暴露です。

UFOというとオカルトチックな響きがありますが、いたって真面目です。

自分が(世間が)いかにUFOはオカルトだと思わせられていたのかがわかる。

 

この本は、機密情報に関わるアメリカ等の軍人や政府関係者、研究技術開発者の証言を集めたものなので、信憑性は極めて高いと思いました。

 

ロズウェル事件はもちろん、様々な場所、さまざまな形態のできごとについて書かれている。

証言があまりにも内容が濃く、そして量も多かったため、途中で

もういるのは十分にわかったから

そんな気持ちになった。そのくらいぎっしりと内容(証言)が詰まっている。

 

そしてUFO情報や、その技術を応用したものがどのようにして国民に隠されてきたのかが、詳細に書かれています。

正直読んでいて怖くなりました。

人間にも地球外生命体にも野蛮な手を使うんだなと。

秘密の組織の奇怪さとその正体不明さから、途中で「レプティリアン(爬虫類型宇宙人)」でも出てくるんじゃないか?と思ってしまうほどでしたが、この単語は出てきませんでした。笑

 

しかし、普通に宇宙人(地球外生命体)や、地底人の目撃証言が詳細に載っています。

彼らは何をしに地球にやってきてるのか?

アメリカやロシアが持つ核兵器が機能しなくなったという証言がいくつも載っていてとても興味深かったです。

 

後半になってフリーエネルギーや、反重力などがどのようなものなのかが出てきます。

本当に面白かったし胸が躍りましたね。

自分が「何だかな~」「何か違うんだよな」と違和感をもちながらずっとモヤモヤしながら生きてきたのがこれに関係あるんだろうなと思うくらいに、視界が明るくなった。

 

著者のグリア氏は、このことが秘密にされ続けていることを危惧し、情報開示のために活動を続けています。

この本に載っている証言は、主に1940年代から1990年代に軍や政府機関、UFO関連の施設で働いていた人のもので、当時脅しや誓約書などで口封じをされていたためずっと隠され続けてきたものが2000年代になって彼らも年を取って死が近くなり、口を開いたという印象です。

 

この本の日本での発売が2017年となってます。

このことを知らなければまだ長い時間をモヤモヤしながら生きていたのだと思うと、2022年の時点でこの内容を知ることができて本当に良かったと思います。

 

あと、読書力を鍛えておいて良かった。

 

 

『山怪』山人が語る不思議な話 読書レビュー感想 

 

この本を見つけたときは本当にゾクゾクわくわくしました。

ここまで好奇心をそそられた本というものは、初めてのことかもしれません。

 

 

山に関する本を探していたところ、こちらの本をみつけました。

どうやら山怪3まで出ているらしいのですが、1はUnlimitedで読めるという事で、本当にありがたかったです。

 

今、夏になって読み終わったのですが、読み始めたのは冬に入った頃。

長距離バスでの移動が多く、流れる景色が山ばかりで日も短く、その道中に読んでいたので、これまた雰囲気がありとても良かったです。

 

読み終わっての感想を一言で書くと、

とても素晴らしい

です。

本来ならば語られずに消えてしまうような話をここまで集めて本として残してくれるという行為に純粋に感謝の念が湧いてきます。

 

大人になってから本を読んで奇妙な気持ちになったり、独特の世界観に浸ったりということは少なくなってきます。

しかし、なんでも初めての経験だった子供のころに戻れるような、そんな感覚がある。

 

内容は、著者がインタビューをして聞き込みをした、山で起きた怪異について書かれています。

ホラーとは違う、もっと身近な生々しさがある。

 

山という事でやはり狐や狸に化かされる話が多いですが、その他にも口で説明するのが難しいような怪談が話されています。

 

自分が若いころや幼い頃に経験した事とも重なるところがあって、懐かしくなったりもした。

例えば、4,5歳のころに私は父親に連れられて、兄弟と共に山にしいたけを取りに行ったんですけど、その時に木に黒いカッパがかかっていて、それを人の死体かなんかだと勘違いした私は怖すぎて泣き叫びながら山を走って下りたことがあるんですよね。

 

これと同じ経験をしたことがある人の話が載っていて、子供のころを思い出し、クスッと笑ってしまった。

 

それから、車のナビが正常に機能していなくて、異界に迷い込む話なんかも、自分も経験しており、その時の奇妙さと同じ空気を本から感じることができました。

ちなみにその時私ははお盆で長距離の運転をしていたのですが、行きも帰りも道路で狐の死骸(車にひかれた)を見ています。

行きと帰りで別の狐です。

この日は他にもちらほら怪奇現象がありましたね。

 

山犬の話なんかも載っていますが、若い頃に夜、山の麓で出会った三匹の野犬のことを思い出したり、自分の経験なんかと重ね合わせてりなんかして本当に色々と搔き立てられました。

 

それから、著者がテント泊中に鬼の手が突き破ってきて肩を掴まれ引きずり込まれそうになったという話をしていますが、私も似た経験があり、テントではないが室内の壁から白い手が伸びてきて足を掴まれ引きずり込まれそうになったことがあります。

その時は体の半分くらいは壁の中に入ってしまい、異世界に行ってしまう恐怖というものをいまだに覚えています。

その後の戻り方もほとんど同じで、すごく共感を覚えました。

 

こうやって書いてみると、著者の言う通り、人が経験した怪異を聞くと自分も思い出すものだなと実感する。

 

 

そして、ひどく頷いたのが、そういった奇妙なことを経験しても、封印してしまう人が多いという事。

 

例えば学生時代に、兄弟がすごい間近でUFOを見たといって興奮して走って帰ってきたのに、大人になってその時のことを聞いてみると全く覚えていなかったり、私と共に幽霊をみたり怪奇現象を経験した人が、その時のことをほとんど忘れていたりと(本人曰く恐怖過ぎて記憶から抹消しているんだと思うとのこと)、実際に起こったことを現実的ではないからと言って、話さないうちに記憶かなたに消し去ってしまったという人も結構いるんだと思います。

 

もちろん忘れてしまう人ばかりではなく、しっかりと覚えていて、私に話して聞かせてくれる人にも何人も会ったことがあります。

 

 

もう、この本は本当に素晴らしです。

科学的ではなく、著者が実際に足を運んで人から直接聞いた話をまとめているので、唯一無二なのです。