ここ数年、本当に日本どころか世界の活気がなくなっているような気がします。
「出る杭」という言葉すら、すっかり聞かなくなった。
あまりビジネスのことは詳しくない私ですが、「本質とはなんなのか」ということや、ソニーやGAFAなどのイノベーションを起こす企業について知っておきたいと思いこちらの本を読んでみました。
自部門より会社全体を重んじる人材は打たれ、会社より社会を重んじる人材は打たれることになる
世の中は部分最適を重んじる人が多数派で、全体最適を重んじる人は少数派なのだそう。
よくよく考えれば人間ってそういうもんだよなとわかるのですが、もし自分が少数派なのだとわからずに主張をすれば「自分勝手な奴だ」と誤解され、理解されずに打たれてしまうということになるのかもしれません。
ここで大事なのはやはり個人それぞれが「本質」とはなんなのかを考え、それを見極める力になってくるのだと思います。
本の著者が務めていたソニーでは常に出る杭を求めていたという。
そして、当時のソニーをAppleが追いかけ、AmazonやMicrosoftの創業者もソニーに憧れていたという話が載っています。
読んでいて思ったのは、ビジネスに疎かったとしても「本質に迫る」という点では、日本人が長けているのではないかということです。
ただ、やはり本質に迫れば出る杭として打たれてしまうという流れが今の社会で出来上がっているのかもしれません。
それは人間同士だけではなく、国同士でも起こりうることなのではないかと私は考えます。
この本の中でも「出る杭は絶滅危惧種なのではあるまいか」書かれていますが、日本だけでなく、世界全体を見てもそのように思います。
戦後現在の経済体制ができあがってから現代までの変遷を辿り、今の世の中がどういった状態なのかを知るという意味でビジネスマンにとって考える糧になる内容だと思います。