ここ一年くらいで、“何もないところから物を出現させるとはどういうことなのだろう?”といったことを、ふとした時に考えるようになりました。
YouTubeの動画で長南年恵さんという昔の霊能力者を知ったきっかけに、日本の霊能力者についてもっと知りたくなりました。
そんなところUnlimitedで発見したのがこちらの本です。
日本歴代の霊能力者についてまとめられた本です。
著者によると、50名くらいは載せたかったのだが、30名余名程度に収めたとのこと。
それでも、初めてこうしてしっかりと目にする私にとっては十分にボリュームのあるものに感じました。
第一章では、古代~上代について。
古代のすべての女性は「霊能」を秘めた巫女だったということで、女性の力が強かったようであると書いている。
私も最近なんとなくですが、色んな意味で女性の方が強いというか、何か秘めたるパワーを持っていてそれが封印されているんじゃないか?と考えることがよくあります。
古代ではそこら中にいたので、“変わり者”とか“異常者”のレッテルを貼られることもなかったという。
何でもかんでも病名や症状名が付けられてしまう現代(しかも外国由来)を考えると、とても生きやすい時代だったのではないかと想像してしまいます。
私は幼少の頃から社会には違和感しかなかったので…。
できることなら、この時代のように自然と共に生活し、調和し、日本古来の信仰を行いたいのですが、それをするのがなかなか難しいのです。
紹介される人物は卑弥呼から始まり、日月神示を書いた岡本天明で終わる。
読んでて思ったのが、やはり人の能力を超えたものをもつ者は、妬みの対象になったり、既存の権力の脅威となったりして、犯罪者として扱われたり潰されたりするのだなということ。
これは今も昔も変わっていないのかなと思う。
つくづく思うのが、そういった能力を持っていたとしても、隠しておいた方が得策なのだなということ。
実際にそういった能力の持ち主がいたとしても、目立つことはせずにひっそりと暮らしているのではないでしょうか。
本の中でくすっと笑ってしまったのは、修験道の開祖と言われている役小角(えんのおづぬ)という人物が霊能を発揮するようになったあと、弟子入りを拒否された高官の恨みを買い流罪になったが、夜になると「飛行の呪術」を使って富士山や鎌倉、箱根、熱海などを見て回って帰っていたという話です。
岡本天明以降、現代でも「霊能者」と正しく呼べる人物は少数ではあるが、いるという。
著者は本物であればこそ、彼らを保護し、世間からの好奇の視線を注がれることから守るであろうと書いている。
時期がくれば天より仕組まれ自然と世に出るようになるのかもしれないとも書いています。
著者は書き切れないというようなことを書いていますが、私的には歴代の霊能者を一覧として読むには丁度いい量で十分な内容でした。
とても面白く良い本でした。