無知から始める読書習慣

読んだ本の感想と日々の変化記録

小説『ちょうちんそで』 江國香織  レビュー

今日は、江国香織さんの『ちょうちんそで』のレビューです。

2013年発行。

これは、暇つぶしに本屋さんに行った時にたまたま発見した小説です。

本屋さんの書評が良いのと、表紙が凄く可愛いので是非とも読んでみたいと思い購入いたしました。

 


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今回で読むのは二回目ですが(三年ぶりに読んだ)、一回目の時よりも感じる事が多かったので書いていきたいと思います。

 

 

主人公は記憶の中にある妹と共に生きている50代の女性です。

(記憶と共にっていうくらいだから、妹は死んでいるのかと思いきや、主人公の知らない遠い場所で生きています)

 

 

 

しかし、主人公は妹を探すことも諦め、現実世界の人間関係も疎かに、

若い頃の妹の記憶と共にいつも過ごしているという、風変わりな内容。

 

 

内容全体がスッキリしていてとても読みやすいです。

そして独特の世界観があります。

姉妹の過去の記憶が度々出てくるんですけど、姉がいる私にとっては小説を読みながら一緒に懐かしいような気分を味わっていました。

 

 

 

登場人物は他にもいて、主人公の息子たち、息子達の嫁、彼女。

主人公と同じマンション内に住む人たちなどそれぞれちゃんと性格や感じ方が違い、そこも読んでいて面白かったかな。

 

 

 

それぞれに過去の記憶というものがあって、

それは主人公もそうなんだけど、とてもきれいと言えるものだけではないです。

 

 

むしろ、覆い隠したいような記憶があったりと、

「やっぱ人間てそうだよね」と言いたくなる人間臭い部分もあって、

全体的にはふわっとした印象の小説なんだけど、

その人間臭い部分がアクセントになっているなと思いました。

 

 

主人公は妹がある時にある男と駆け落ちしてから会ってないとのことですが、

その駆け落ちの相手が元妻のところへ戻ってしまったという事実は聞いており、そこから妹は行方不明になってしまう。

生きているのかも死んでいるのかもわからない状況ですよね。

 

 

それに対してよく遊びにくる隣人は人を殺してしまったという過去の記憶を持つ男だったり。

ちょっと怖いんだけど、独特の小説の雰囲気がその怖さを消しています。

 

その隣人は主人公の事を気にかけて、主人公の元へと度々訪れるのだけれど、

本当に気になっているところは主人公の行方不明の妹の事だったりして(自分の過去の記憶とリンクさせている)

あとになってからじわりじわりとくる感じです。

 

 

 

終わり方は、結末がどーーーん!みたな感じではなく、さらっと流れる感じで終わっています。なのでそれぞれ登場人物の過去の記憶の謎などは解かれることはないのですが、そもそも記憶なんて定かなものではないということで、

結末も何もないのかもしれません。

 

 

 

主人公もその妹も可愛らしくてちょっと問題児で年齢に合っていないその雰囲気が私は結構好きでした。

 

 

 

 

数年に一回、落ち着いた午後になんとなく本棚から出して紅茶でも飲みながら読みたい一冊です。

 

 

ちょうちんそで (新潮文庫)

ちょうちんそで (新潮文庫)

 

 

 

ホットロード    紡木たく

小説だけではなく味のある漫画もダイアリーにおさめていきます(^-^)

 

 知る人ぞ知る名作、ホットロード

 

 

ざっと説明すると80年代頃の不良な少年少女達の青春ラブストーリーなんだけど、これがなんとも切ない...

 

読んでると完全にこの世界に入ってしまうので要注意です。

 

 

 

これは私が中学生頃かな。

ちょっとだけ悪な友達からすごくおすすめされて読んだことがあるんだけど、そのときはまだあまりしっくりこない感じだったんですよね。

 

 

 

それが....

 

 

 

なぜか大人になってからあの漫画なんだっけって無性に読みたくなって、色々検索してやっとみつけた漫画。

 



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当時は単行本だった気がする。

 

 

 

これ、実は数年前に映画化もされてるんですよね~。

主演が三代目J Soul Brothers登坂広臣さんと、能年玲奈さん。

 

当時旬の二人です。

 

 

映画の予告にもあるんだけど、
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「夜明けの蒼い道

 

赤いテイルランプ

 

去ってゆく細いうしろ姿

 

もう一度

 

あの頃のあの子達に

 

逢いたい」

 

 

 

 

 このセリフ....

 

もう、胸がぎゅっとなっちゃいます!

本当に世界に引き込まれます。

 

 

もちろん映画は見に行きました。

三代目とかその頃ほとんど知らなかったんですけど、この映画をきっかけに登坂さんが好きになってしまい、今ではコンサートにも行くまでになりました(笑)

 

 

 

なんか、本の方はただただ懐かしくて切ない。

映画はなんとなく今の時代にもありそうな感じで作られてる。

 

どっちも好き、だけど

切なくなるので要注意(笑)

 

 

 

ってか読んでて思ったんだけど、この時代にもローソンあったんた!(笑)



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ホットロード 1 (集英社文庫―コミック版)

ホットロード 2 (集英社文庫―コミック版)

 

ホットロード [Blu-ray]

 

 

 

 

働く女の処世術―深澤真紀

・輝かない

・がんばらない

・話を聞かない

 

 

 

向上心や前向きに生きる姿勢は大事。

しかし長い人生。

ずーーっとそんな感じで生きていたら疲れてしまいます。

 

 

そんなちょっと疲れてきたなと言う時に読みたい一冊。

基本的に普通の自己啓発本とは逆の事が書いてあるので、気張りすぎた心が緩む感じの内容ですね。

 

 

 

ちなみにこの著者さんは「草食系男子」という言葉の名付け親だそうで。

 

 

 

 

正直なところ、この本を三年くらい前に読んだ時にはあまり響かなかったのですが、

今、改めて読んでみると、凄く納得する。たぶん年齢的な事もあるんだろうなっていうのと(ただいまアラサー)

やっぱり男の頑張り方と女の頑張り方って違うんじゃないかなって思うです。

 

 

一般によく出回っている自己啓発の本なんかは基本男性が書いていますよね。

私は好きですけれども・・・

 

でもやっぱり、頑張り方を間違えると途中で支障がでます。

その間違いを正してくれる本じゃないかと思います。

 

とても今の時代に合っている本です。

 

 

上手にふてくされる方法などが

書かれてあり、良い感じにゆるくなれそうな一冊。

 

 

結局は、世間で一般的に言われていることに合わせなくてもいいんだよって事ですね。




 

 

 

働くオンナの処世術 (日経WOMAN選書)

働くオンナの処世術 (日経WOMAN選書)

 

 

『なぜかまわりに助けられる人の心理術』  メンタリストDaiGo

「人は、相手を好きだから何かしてあげようと思う」

「人は、何かしてあげたから好きになってしまう」

「好かれたいなら上手に”してもらう”ことが大切」

                  -本文より

 

 

 

あれだけテレビで人を見透かす能力を持っているのだから、何か自分の知らない凄いことが書いてあるに違いないと思い購入。

 

 

読んでみると、なんの難しいことは書かれておらず、優しい心理術でなんの技法もなくすぐに実践できるような内容のものでした。

 

 

人が何かをしてあげる、助けてあげるという行為は「自分は相手に対して好意がある」ということを脳に教え込む行為。

 

だそう。

 

 

 

「何かをしてもらった」から相手を好きになるのではなく、

「何かをしてあげた」から相手を好きになる。

 

 

人は誰にでも誰かの役にたちたいという心理があるということですね。

 

 

 

 

 

他人に助けてもらう事で、他人に好かれるという一石二鳥の技について書かれているものです。

お互いにメリットがあるのがメンタリズムの醍醐味だそうで。

 

 

 

これを読んで思ったのは、テレビで披露しているメンタリズムは、

人の心を読むプラス、誘導しているんだなってこと。

 

 

 

この方は以前何かのテレビ番組で尋常じゃない量の本を読んでいると知りましたが、

この本に書かれている内容は、本を普段読まない人でも十分読みやすく優しいです。

 

 

私の心に残ったものだと、

「好かれる人」「愛される人」になるためには、かならずしも完ぺきな人間である必要はない

 

というもの。

 

 

 

 

というのは、『少しくらい他人に弱みを見せられる人間の方が好かれるし愛される』

ということです。

 

 

 

 

心理学の実験の例なども可愛らしいイラストで載っていました。

 

 

 

人に助けられることを悪用するのではなく、上手に助けられてお互い幸せになるというもの。

 

 

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なぜかまわりに助けられる人の心理術

なぜかまわりに助けられる人の心理術

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『伝え方が9割』 佐々木圭一


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コピーライター佐々木圭一さんの『伝え方が9割』を読んでみました。

 

 

同じ内容なのに、伝え方次第で相手の「イエス」「ノー」が変わる。

伝え方にも技術があると気づいた著者さんのテクニックが詰まってます。

 

 

・一度知れば、伝え方は一生あなたの武器になる

・心を動かす言葉には法則がある

・人を動かすのは、ルールではない。感動だ。

 

 

伝え方が9割

伝え方が9割

 

 

 

口下手な人、

ブログを書いている人は読む価値ありかな。

 

難しい言葉は使われておらずスムーズにスラスラと読めてしまうシンプルさのある本でした。

 

 

 

『気にしない練習』不安・怒り・煩悩を放念するヒント   名取芳彦    

こんにちは!

三笠書房出版の『気にしない練習』を読みました。


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こんなタイトルの本を読むくらいなので私はとっても気にするタイプの人間です。

 

相手が何気なしに言った一言でもずっと覚えていて気にしてしまうそんな性分です。

 

 

この本は仏教の住職さんが書いた本なんですけど、堅苦しくなく現代人にとてもわかりやすく、難しい言葉もそれほどでてこないのでとても読みやすいです。

 

読んでいて思ったのが、この作者さん自身が凄く繊細なんだろうな~と感じました。

 

 

 

読み進めると、

・人が自分をどう思うかは相手の問題

・いい人悪い人という価値観から離れると陽春の中で遊んでいるような日が多くなる

・「みんな言っいますよ」は気にしない

・新しい自分が毎日更新されていく

 

 

など、心が軽くなる名言が書かれています。

 

今の生活にそれほどストレスを感じていない人は読む必要ないかなと思います。

逆に他人にすぐに振り回されてしまい、毎日に疲弊しているような人におすすめの本です。

 

住職さんの実体験や身近にいる迷惑な人への対処法が細かく書かれてありました。

 

 

 

 

 

 

 

 

これを読めば無知からでもわかる人工知能

前々から気になっていた「人工知能(AI)」について、これからの時代についていくべく知識として取り入れておきたいなと思い、買った一冊。

 

 全くの知識なしの私でも、とっても読みやすいと感じました!!

 

 

現段階で人工知能はどこまで活用されているのか、

これからどういった方向に向かっていくのか、

どの企業でどのように取り入れているのか、または開発しているのか。

 

 

ざっくりとした仕組みも書いてあるので、とりあえず一通りは知っておきたいなって人はこの本はおススメ。

 

 

図解入門なので、文字だらけで読みづらいって事はありませんでした。

最初に本を開くまでは、小難しい事が書いてあるんだろうなと

読むのを躊躇していましたが、いざ読んでみると面白くてスラスラ読めてしまいました。