お金2.0を読んでみました。
お金2.0 新しい経済のルールと生き方 (NewsPicks Book)
- 作者: 佐藤航陽
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2017/11/30
- メディア: 単行本
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普段から経済に関してそんなに情報収集していない私にとっては濃い内容で、読み終わるのに五日ほどかかりました。
お金のことをよく考えずにこれまでの人生を過ごしてきてしまったのですが、この本を読んで、お金の過去から未来がどうなっていくのかというところまで理解できたような気がします。
kindleで読んだので、本の分厚さがわからないのですが、相当の分厚さがあるんじゃないか?と思ってしまうほど内容が幅広かったです。
この本の中では主に『価値経済』と『評価経済』という現在もうすでに始まっている新しい経済について語られています。
格差がどんどん広がっていく中で、新しいフィールドの経済圏が幅広くできていき、人は自分が生きやすい経済の中で生きて行くことができるよになるとのこと。
資本主義に疑問を持っていたのですが、資本主義になぜ違和感を感じるのか?ということまで詳しく書かれていて納得出来ました。
資本主義というものは人間が自然の流れで発生したものであり、完全なものでもないということ。
お金に苦労し続けている人にとって資本主義というもの憎きものになりがちですが、まずは理解する必要がある。
こういったお金系の本を読んでいて思う事は、やっぱり成功している人、お金をたくさん持っている人というのは、お金と向き合うようになる時期が早いですね。
この本の著者は小学校時代にはお金を持っている家と持っていない家で不平等を感じ、そして「お金」「資本主義」とはなんなのか?ということを考えていくようになったとのことです。
私も世の中の不平等は感じてはいたものの30歳手前になるまではお金がなんなのかなどとは考えもせず、企業の宣伝などはそのまま鵜呑みにし無駄に消費、ストレス発散を繰り返してきました。
お金は汚い物という考えもどこで植え付けられたのか私の中にあり、そんな考え方がお金を大事に扱わない事につながっていたのかもしれません。
今考えると、信じられないくらいに無駄にお金を使っていました。
この本の中で税金のことは出てきませんでしたが、ビットコインなどの仮想通貨、トークンエコノミー、ポイントなどで国が発行している通貨を介さなくてもよくなるということですが、税金とかどうなるんだろう、大変そうだなと思いました。
現時点で、支払い方法なども色々とありすぎて、選択肢があるのはいいですがややこしいなと思っています。
今の経済の仕組みからして、暴利をむさぼっている人を止めたところで、下々の民にお金がまわってくるわけではないということがわかりました。
今に不満を感じている人は、資本主義に抗うのではなく、お金に依存しなくても生きていけるようになることと、別の経済圏で生きて行くことを考えなければいけないのかもしれません。
テクノロジーやベーシックインカムについても書かれていて、今までの概念がこれから徐々に書き変わっていくことを想像すると、世界はいい方向に進んでいるんだなと確信できるほどで、読み終わったあとには世の中の見え方も変わりました。
ミレニアル世代(日本でよく言われるゆとり世代のこと)は馴染むのが早いが、既存の資本主義の中にどっぷり浸かってきた人には理解が難しいのではないかと書かれています。
世代間のギャップが面倒くさいところです。
私もミレニアル世代なので、この本の内容は違和感なくのみ込めたのですが、唯一理解出来なかったことは、自分の時間をお金に換算して売ったり買ったりをするというところです。
世の中には時間をすごく大切にしている人がいるので、そういったサービスを使いたいという人がいてもおかしくはないとは思うのですが、世の中全体がそうなってしまったらいよいよ終わりだなという気もしました。
結局は資本経済の延長でしかないサービスのように感じられました。
結果的にこの本の内容をまとめると、
「思いきり楽しめることをやらないと逆に損をする世の中になっていく」
ということで、今までのように誰かの言うことを聞き、会社に依存しやりたいことを我慢していることが善だった時代から、自分と対話し、幻想を現実に変えていける者が勝ち残っていく時代へのパラダイムシフトが起きている最中だということです。
できるなら資本主義経済から降りたいと思っていたので、その資本主義について理解できたことと、資本主義以外の経済での生き方を知る入り口になって良かったです。
今後もお金のことについてはまだまだ色んな角度から調べていきたいと思います。