無知から始める読書習慣

読んだ本の感想と日々の変化記録

〝目からウロコの中東史 51のテーマでイスラーム世界を読み解く!〟読書感想

 

中東の歴史について興味を持っていたので「難しそうだけど少しでも歴史を理解したい」と思い、今回はこちらの本を選んで読んでみました。

 

目次を読んでみたところ、中東の知識がほとんどない人でも読める感じだったので手に取りました。

 

まず大体の日本人が中東に対して「危険なところ」というイメージを持っているのではないかと思います。

 

私も中東と聞けば宗教やテロ、一夫多妻など少し暗いイメージのものが連想され、危険なところだという認識がありました。

そして謎も多い。

 

しかしなぜか神秘的なものを感じ、「実は自分が思っていることとは違うことがあるのでは」という思いがあり、今回は本を読んでみることにしました。

 

 

まえがきの一部には

本書は世の中に相当数いるだろう潜在的読者に良書を提供すべく企画されたものである。

 とあります。

潜在的読者とはまさしく私のことだなと思いました。

 

全部で51の項目からなり、最近のテロ事件や紛争からベール・断食・巡礼などの風俗習慣、さらには民族・宗派・言語などさまざまな方面に及んでいる。

とのことから、読んでみて本当に好奇心を刺激するテーマをもとに、さまざまなことに関して知ることができました。

 

 

まず最初に『入門編』として、〝日本人がよく感じる疑問〟について書かれています。

 

世界三大一神教(ユダヤ教キリスト教イスラーム)はそれぞれエルサレムを聖地としている。

なぜこの三大宗教はそれぞれエルサレム聖地として崇めるようになったのかが書かれていますが、当事者ではない日本人からするとやはり別世界の物語のように思えます。

 

 

そして中東諸国が〝アメリカ嫌い〟になる理由について。

社会的自由に憧れ、親米感情を抱く人もいるが、全体として見れば反米感情を抱く人の方が多いという。

アメリカを対象としたテロの一覧を見れば、一目瞭然です。

 

イスラーム世界の人がアメリカを嫌う一つの理由はアメリカの『親イスラエル政策』にあるといいます。

とにかくアメリカはイスラエル側に肩を入れるらしい。

 

分割案から始まり、軍事・経済上の援助を惜しまなかったおかげで、イスラエルは国家の消滅や財政破綻を免れ、軍事大国となった。

 

中東イスラーム国からすると面白いはずがないというわけであります。

 

そして、もう一つの理由がアメリカの価値観を異国の地に受け入れさせようという姿勢に抵抗を感じるということである。

これは中東に限らずどこでも起こりうる話だとは思いますが、特に中東は独自の歴史があることから受け入れがたいのかもしれません。

 

 

読んでいると、アメリカがいかに都合よく贔屓をしているのかがわかります。

このようなやり方を、この本では『二重基準外交』といっています。

 

 

アルカイダのようなテロ集団がなぜ出現するのか』については、元々はイスラーム復興運動(イスラーム本来の理念に基づく世直し運動・慈善活動)で、過激派はそこから枝分かれしたものだという。

 

ここでは「イスラーム原理主義」の呼び名でいっしょくたにしてしまっている欧米や日本のマスコミにも悪いイメージを植え付けてしまっているとして、批判されています。

 

 

このイスラーム復興運動がなぜ起こったのかというと、やはりここにも欧米の影響が絡んでくる模様。

本当に複雑で入り組んでいますが、それでもわかりやすく書かれてあると思います。

 

 

 

この本を読んで私はイスラームに対する印象が変わりました。

先入観から怖い宗教だと思っていたのですが、意外にも先進的であり、柔軟性もあると感じました。

身近に感じられる部分もありました。

 

そしてなぜイスラーム復興運動が盛んになったのか、その背景を知り、環境的なものから必然的な動きなのだと理解しました。

 

 

 その他

イスラーム女性はなぜベールをかぶるのか?

つい最近の話題である中東レバノンに逃亡したカルロス・ゴーン氏について

アフガン内戦

タリバン政権とはなんなのか

なぜアフガニスタン武装組織の結成が相次いだのか

パレスチナ問題

ユダヤ人はなぜ迫害されたのか

エスはなぜ殺されたのか

イスラーム創始者ムハンマドとは何者なのか

など興味深いところが盛りだくさんで、一気に中東の知識がつきました。

 

 

 本の後半には、『一夫多妻は女性蔑視のあらわれか』といった章がありますが、一夫多妻制に嫌悪感を持っていた私は読んでみて少しだけ考えが変わりました。

男の色欲のためではなく、寡婦、孤児のための制度で、事実上は一夫一妻制を奨励している

とのことです。

ムハンマドの生い立ちから、孤児の支援などに手厚いことはわかったのですが、この弱者救済の考え方が一夫多妻に繋がってくるとは思いませんでした。

 

よく考えると、男一人で何人もの女と子供を養うというのはよほど器量のある男でないと大変だということが想像できます。

 

それをわざわざ制度化するのにはわけがあり、貧困救済のためだったということです。

日本の感覚でいうと、女好きがハーレムを作りたがるイメージがあり、よくないことと思いがちなのですが、イスラームの世界には自分が見ているものとは違う現実があるのかもしれないということを思いました。

 

ちなみに今現在のイスラーム諸国では実際に複数の妻を持つのは全体の一割にも満たないとのことです。

 

 

 それにしても、中東の建物は本当に綺麗で ハッと息をのむようなものばかりです。

いつか写真ではなく本物を自分の目で見てみたいものです。

 

 

 

『人工知能は資本主義を終焉させるか』斎藤元章/井上智洋 読書感想

 

資本主義について前々から疑問を持っていて、今後もずっと続いていくのかどうか?ということが気になり、Amazonで検索してみたところ、こちらの本が目についたので読んでみました。

 

サブタイトルが「経済的特異点と社会的特異点」ということで、読むと今後の世の中がどういう風に変化していくのかが見えてきます。

 

ちょうどこの本が読み終わった頃に著者の一人である斎藤元章さんがスーパーコンピューター開発の助成金をだまし取ったことと、脱税で逮捕されるというニュースが入ってきました。

 

 

本の内容が本当に素晴らしく、考えていることや見えている未来も素敵だなと思っただけにとても残念であります。

 

正直何が起こったのかはたぶん当事者にしかわからないと思いますが、お金に関する問題は曖昧なところがあるので、なんとも言えません。

 

 

しかし本の内容自体はとても良かったので、とてもおすすめです。

この人本当に5年も懲役に行ってしまっていいような人なのだろうか・・・。

というのが逮捕に対する私の感想です。

 

 

 

スーパーコンピューターの開発者(斎藤元章)と、経済学者(井上智洋)との会話形式の本となっています。

 

そもそもスパコンとか量子コンピューターとかそういった類のものは、どんなものなのかを私はよくわかっていなかったのですが、この本を読んでだいぶ知識を得ることができました。

 

簡単にいうと、人間が到底行うことのできない計算を瞬時にしてしまうことができるといったことですが、これが進化していくことにより、人間の生活は大きく変わっていくということです。

 

 

経済学者の井上智洋氏は

「2060年頃にはわれわれが普段やっているような仕事はほぼ人工知能に置き換わり、人間はほとんどやらなくて済むようになると予想している」と本の序盤で言っています。

 

 

人間が労働を行わずに済む未来が到来するためには、汎用人工知能(幅広いことができるAI)が増えなければならないのですが、それにはまずスーパーコンピューターがハードウェアとして存在しなければならないということです。

 

 

現在の経済の問題点が語られていますが、「デフレがなぜずっと続いているのか、不景気や格差がなぜ解消されないのか」ということがしっかりとわかる内容となっています。

 

この本の中で、井上氏は「軽減税率は導入しないほうがいい」といっているのですが、本が出版されたのは2017年。

2020年現在軽減税率は導入されてしまいました。

 

導入しない方がいい理由は、人々の行動が歪められることになり、税を逃れるために変な努力をする人が出てくるといったことです。

確かにややこしくてどうでもいいところで無駄に頭を使うので、変なシステムだなと私も思います。

 

ヘリコプターマネー

ヘリコプターマネー

  • 作者:井上 智洋
  • 発売日: 2016/11/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 
AI時代の新・ベーシックインカム論 (光文社新書)

AI時代の新・ベーシックインカム論 (光文社新書)

  • 作者:井上智洋
  • 発売日: 2018/04/17
  • メディア: 新書
 

 こういったような本を出されていて、「軽減税率を導入するよりは低所得層にお金を直接給付したり高額所得者の累進課税率を上げたりするほうが政策としてはシンプル」と言っています。

 

 

本のお題の中に

『お金のない社会は実現可能か』

といった非常に興味深い章があります。

 

お金が原因で悲惨な思いをいている人が多い世の中、お金がなくなったらどれだけの人がしがらみから解放されるのだろうと、とても興味のある内容でした。

 

 

これに関してはもし可能にするとなれば、一家に一台小型の植物工場、3Dプリンタがあり、電力もそれぞれが自家発電にすることで可能になるといったことでした。

 

エネルギーのフリー化について書かれていますが、現実的には可能なんだなということがわかりました。

 

もし一家に一台の常温核融合」があればエネルギーの個産個消が実現するという。

これは小型化ができるうえに、地震の時にも安全で設備も簡単、デメリットがみあたらないということで世界中で研究されているそうです。

 

問題点は温暖化につながる可能性があるとのことですが、これも解決策があるとのことで詳しく書かれています。

 

 

斎藤氏はエネルギー問題は早々と解決し、衣食住もフリー化できると言っています。

 

 

現在は資本家、大企業がまとめて生産、供給を行っていますが、これを個々の家で賄えるようになることで初めてモノの値段がゼロに近づいてくるといったことになります。

 

個産個消、地産地消について詳しくかかれていますが、読んでみるとそれは将来的には不可能なことではなくなっているんだなということがわかります。

 

 

この本の中で斎藤氏が「お金をなくしたいと主張している理由」について語られているだけに、本当にお金のことで捕まってしまったのは残念です(;_:)

 

 

 

私自身、日本どころか世界中が拝金主義に侵されているということに最近になってようやく見えてきたので、この本に書いてある内容が本当に実現したらどんなに素晴らしいことなのかと希望を抱くことができました。

 

 

斎藤氏は「若者は物欲がなく社会貢献に生きがいを感じるようになってきている」ということを語っていますが、ここだけはちょっと違うかなと感じたところです。

若者といっても色々といますが、社会貢献が好きな人は今も昔も変わらなくいて、実際には現代は「使うお金がない」若者が多いだけなような気がします。

 

 

私自身、欲しい物はあるけれども、次々と買えるほどのお金がないので、あれこれと頭を使って「どうやったらお金をかけずに過ごせるか」を日々考えていますが、もし余るほどのお金があるのなら、もっと消費をしていると思います。

 

 

昔は結構「欲しいものがあれば稼いで買えばいい」という考えだったのですが、今現在無理して消耗することを考えたら「そもそも物欲をなくしてしまえば疲れることもないかな」と考えるようになってきました。

 

 

シェアリングエコノミーなどが登場し世の中全体でモノを所有しないという風潮も高まってきています。

「モノを消費しない」ということは資本主義にとっては大打撃となってきます。

ここが本のタイトルである「資本主義を終焉させるのか」ということとつながってきます。

 

しかし歴史上初めて人類はお金と労働から解放されると書かれてあることから、夢物語ではなく、どうやら実現可能だということが素人なりにもわかってきました。

 

とはいえ、生活するのに最低限必要な衣食住はフリーになるとしても、ぜいたく品などを買うにはまだお金がかかってくるということです。

それでも衣食住がフリーになるだけで世の中のどれだけの人が不幸を免れるのかということを考えると、未来はとても明るく見えますね。

 

こういった内容のものを読むと、共産主義の失敗が頭をよぎるかと思いますが、そのことについても書かれています。

 

 

 

 

 

パンデミックや宇宙に関する脅威などついても書かれていていますが、尚更お金に関する無駄な悩みなんてなくなったらいいのにと思うところです。

 

 2020年4月、今まさにパンデミックの脅威にさらされていますが、遺伝的多様性の重要さと突然変異というものがいかに種の保存に貢献してきたのかがわかりました。

 

今、特に日本は画一的という言葉が相応しく、個性というものが無視されがちに私は見えていますが、このパンデミックを機会にこの本に書いてあるような個の爆発が起きる世の中になればいいなと思います。

 

 

AIやVRはもうおなじみとなっていますが、少しなじみが薄く、まだ世の中に概念が広がっていないのがBMI(ブレイン・マシン・インターフェース)ではないでしょうか。

 

これは人の脳とモノが繋がるということですが、今現在では結構なところまできているようですね。

例えば脳で念じれば電気を消したりつけたりとかができるようにもうなっているということです。

 

さらに簡単に人の考えていることをハッキングすることができるとあり、もう恐怖どころの話ではなくなった( ゚д゚)ポカーン

 

将来的にはBBI(ブレイン・ブレイン・インターフェース)というものが普及して、人と人の脳がダイレクトに繋がり、言葉などの媒介がなくても感覚を直に相手に伝えることが可能になってくるのだそうです。

すごすぎますよね(*_*)

例えば今、言葉で何かを伝えたいと思って話しても、相手にはその全部は伝わっていないということもありますよね。

 

相手がどれだけ痛い思いをしているのかということも、言葉だけだと十分に伝わっていないかもしれない。

ですが、人の脳と脳とが繋がることによって、その痛みや感覚がダイレクトに繋がるというのです。

 

こうなると色んな問題も出てきそうではありますが、それでも今よりももっといい世の中になっていそうです。

 

 

そして、終盤になってくるとかなり飛躍し、人間の体を構築するものは有機物ではなくても良くなってくるというところまでいきます。

不老も実現されることも書かれていますが、もし体が無機物(たとえばシリコンや金属)でもいいのならば、事故って死ぬということもなくなってくるということになりますよね。

 

最初はなんか信じられませんでしたが、私は割とそれはそれでありかもしれないなと思えました。

だとしたら空を飛んで事故にあって死ぬということや、山に入って野生動物に襲われて死ぬ、海に入ってサメに喰われて死ぬということもなくなってくるわけですよね。

 

そしてやはり今後キーとなってくるのは生命科学」「遺伝子操作」「遺伝子治療なんだなということが、本を読んで確信に変わりました。

 

たとえばがんの治療では抗がん剤を使いますが、これは効く人と効かない人がいる。

しかし遺伝子治療であれが、ピンポイントでその人に合った治療が受けられるので、がんで亡くなる人というのも格段と減ってくることになるわけですよね。

 

この遺伝子治療を発展させるにはやはりスーパーコンピュータがかかせなくなってくるということです。

 

 

まだ内容について書きたいことがありますが、延々と終わらなそうなので、最後に引用して終わります。

 

地産地消・個産個消の仕組みをベースにして、個人の個性や創造性・多様性が最大限に発揮されて、爆発するような社会を実現させたいと私は思っています。

 

個人が最終的にどこかで誰かに何かを頼っていたら、個人の尊厳を追求することも、個性と創造性を爆発させることもできない。

 

ということで『人工知能は資本主義を終焉させるか』の感想でした。

とても良い本で読んで良かったです。

今現在の世の中に(特に資本主義に対して)なじめない人に特に読んでほしい一冊です。

 

 

 

 

読書『今さら聞けない!政治のキホンが2時間で全部頭に入る』感想

今まで何かと避けてきた政治について。

世の中に対する疑問を解消するためと、そろそろしっかりとした知識を持っておかないと今後に影響してくると思ったので、読みやすそうな本を読んでみました。

 

 

今さら聞けない!政治のキホンが2時間で全部頭に入る

今さら聞けない!政治のキホンが2時間で全部頭に入る

 

 

 

内容は中学受験レベルもので、政治についての基本中の基本の事が書かれています。

学生時代にまともに勉強もせず、その後も無関心でい続けたため、私にとっては読み応えのある本でした。

 

政治はそもそも言葉の一つ一つの意味が難しいと思うのですが、そこをわからないままにしておくと、そこからどんどん置いていかれて、余計にわからなくなっていくというループに陥ると思います。

 

この本では、その難しい言葉の一つ一つの意味や内容を掘り下げて丁寧に書かれているのでとても有難い内容でした。

小学、中学ですでにこの内容を理解しなければならないのは、好きではない人にとっては相当ハードルが高いのでは?と思ったのですが、そのハードルに階段をつけてくれたような本です。

 

タイトルは『2時間で頭に入る』とありますが、私はじっくり読んだので数日かかりました(;'∀')

でも学生時代にしっかり勉強してそこそこの知識を持っているのなら、本当に2時間で読めてしまうと思います。

 

現在勉強している学生、子をもつ親、そして私のように無知のまま過ごしてきてしまった大人、誰が読んでも理解しやすいんじゃないかなと思います。

字だけではなく絵なども交えて説明してくれているので、途中で疲れたりもしなかった。

 

 

政治=ルールの運用

となりますが、そのルールとは法律のことで、集団生活を送っていくには欠かせないものです。そしてその法律にかかわる3つの機能が

立法=国会(ルールを作る)

行政=内閣(ルールを世の中に当てはめる)

司法=裁判所(問題を解決する)

となる。

この3つについて学ぶことがすなわち日本の政治を学ぶことになる。

 

まずこのことすら知らなかった(;'∀')笑

それぞれの言葉をなんとなく知ってはいたものの、その中身があやふやで全然わかっていなかった。法律は現在2000近くあり、毎年増えているそうです。

 

 

学校には校則があり、会社には社則があるように、国に対しても法律がある。

政治家や官僚が「世の中を変えたい」「新しいことを始めたい」と思ったら、まず法律を確認することから始めるのだそうです。

 

序盤に書いてあることですが、この時点ですでにスッキリとしてきます。

 

 

 

もちろん憲法のことについても書かれています。

法律よりも強いものが憲法

憲法の下に法律があると考えるとわかりやすいかなと思います。

憲法に反するものは法律として制定することができない。

 

なぜ憲法最高法規なのかというと、憲法には「国民の人権を守る」使命があるため。

どういうことかというと、国家権力は国民の人権を侵害しやすいので強いルールを作って権力を制限しようというものだそうです。

 

これを読んだときに、意外にちゃんと国民のことを考えて作られていたんだなと、政治に対して新しい見識を持つことができるようになったと同時に、本当にそうなのか?憲法や法律や政治のシステムなど支配者に都合のいいように作られてはいないのか?とも思ってしまった。私の猜疑心が強いだけなのだろうか。

 

 

私が意外に思ったのが、この憲法は国民だけが変えられるということです。

国民とは私も入っていることになりますが、私たちが憲法を変えることができるということは、微塵も思ったことがありませんでした。

 

憲法は1章から11章までありますが、私が引っ掛かったところは第二章でさっそく出てくる戦争の放棄です。

確かに戦争をしないことと平和主義には私も賛成です。

しかし、釘をさすかのように第一章の天皇の次に置いているのには少し違和感を感じてしまいます。

 

GHQが関わっているので怪しまずにはいられないのですが、作られた過程や関わった人物などが詳しくわからない限りはなんともいえないものです。

あんなに世界的に非道なことが起こっていた真っ盛りの時代に作られたものなんて信用していいものなのか。

すぐにわかろうと思ってわかるものでもないと思うので、これからも政治系の本は読んでいこうと思います。

ついつい陰謀論なんかも信じてしまうところですが、気を付けたいものです。

 

 

国民の義務として

・保護する子女に普通教育を受けさせる義務

・勤労の義務

納税の義務

があります。

 

教育とか勤労とか納税とか、一歩間違えればその人を追い詰めることになるものなので、もし国民のためのものだというのなら偽善が入っているんじゃないかなと私は思います。正直この義務は昔からあまり好きじゃないです。

 

しかし「憲法尊重擁護の義務」について定めた第99条には、「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官、その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負う」と記されていて、ここに国民は入っていない。

 

そのことから主に日本国憲法を守るべきなのは「国家権力を持つもの」だというのです。これは自分が過去に学んだこととは違ったので驚きました。

 

 

憲法は強い力を持っているので、簡単には変えることができないように作られている。

イギリスなどは国民投票EU離脱を決めましたが、日本の場合はまず国会で賛成を得てから発議、それから国民投票となります。

そして通れば天皇が国民の名において公布ということになります。

現時点ではまだ発議されたことは一度もないそうです。

 

 

直接国民に投票させるのではなく、一旦国会を通さなければいけないのは「間接民主主義」で、直接国民に投票してもらう方式は「直接民主主義」というのだそう。

どちらもメリット、デメリットがあるとは思いますが、直接民主主義の方が自由度が高そうな感じがするが、どうなのだろう・・・?

信用のできる政治家を選ぶのもまたすごく難しいことのように思います。

当選するためにいくらでも嘘をつくことってできますよね。

受かってしまえば国民の意思とは関係なしに法律を作ったり変えたりすることができるということを考えると・・・この国って一体・・・。

 

しかしこの本を読んで日本は間接民主主義なのだということを知って、あらためて政治を知ることの大事さがわかりました。

法律を勝手に決められたり変えられたりしてしまう可能性があること、権力が暴走するかもしれないということを考えると、国民はちゃんと政治について知っておく必要があるのだなと思いました。遠くに感じていた政治がぐっと近くなった感じがします。

 

ちなみに国民主権についてですが、今まで私は自分に主権があると思ったことは一度もありませんでした(笑)間接民主制というものにどうしてもコントロールされている感が拭えないけれど、ますは日本の政治がどうなっているのかを知ることができて本当によかったです。だらだらと書いていたら長文になってしまいましたが、内容は様々で濃いです。

 

 

『現代洗脳のカラクリ』苫米地英人 感想 レビュー

 

 

今回は洗脳についての本を読んでみました。

ごく一部の人間たちによる情報操作で日本人はほぼみんな洗脳されているため、日本人皆が対洗脳の知識を身につける必要があると語られています。

 

現代洗脳のカラクリ

現代洗脳のカラクリ

 

 

 

まず一例として増税をや原発推進を容認していることがあげられています。

苫米地氏の本ではよく語られていることですが、メディアの情報の偏りによって、本来の思いとは違う行動、もっとあるはずの選択肢を狭められているとのことです。

 

しかし洗脳とはメディアだけではなく、あらゆるところに潜んでいる。

本の最後に書かれていますが、この世界そのものが情報空間なので、洗脳からは逃れられない。身近なところにも洗脳はあって、親や学校などもその一つ。

 

たとえば何気ない普段の会話でさえも情報操作ととることができてしまうのです。

「顔色悪いよ」「キレイになったね」など、何気ない一言で気分が気分が悪くなったりよくなったりするのも情報操作とされます。

 

本の中の定義では洗脳とは「本人以外の第三者の利益のために意図的に情報操作を行うこと」となっています。

たとえば原発に賛成することは自分の利益にならないだけでなく既得権益者を喜ばせることになる。

 

増税についても原発についても私は知識が浅すぎて何も言えませんが、とりあえず既得権が関わっているんだなということは最近本を読んでいてわかってきました。

 

日本人はお金の奴隷で、拝金主義がまかり通っている。

日本だけではなく、世界中で事は起こっている。

 

今まで日本全体が拝金主義だなんて考えたこともありませんでしたが、確かにお金というものはこの世の頂点に君臨しているかのような魔力を持っていると思います。

 

たぶん、私は大金が目の前にあったら大喜びすると思うので、間違いなく拝金主義でしょう。今までこの価値観で生きてきました。

たぶん日本人のほとんどがそうなのではないでしょうか?

 

 

トランプ大統領がなぜメディアに押されていたヒラリー・クリントンに勝つことができたのか。

実際にヒラリー以外の立候補はテレビの露出量が少なく、トランプに関してはバッシングも起こっていた。

 

アメリカ国民は今までメディアに操作されてきたが、今回ばかりは情報に流されなかった。トランプがなぜ勝利したのかというと、国民の感情を掴むのがうまかったということです。

 

「豊かな生活ができて初めて理性が働く」という言葉があったのですが、アメリカでは所得格差や移民問題などが深刻になっていたようです。

満足できない暮らしの矛先は移民にいくわけですが、そのアメリカ人の根っこにある移民に対する差別を代弁したのがトランプだったというわけです。

 

貧困に陥って怒りが爆発したのがトランプ支持者になり、ヒラリーを支持したのは富裕層だったのだそうです。

 

アメリカの開国や南北戦争などについて書かれているのでアメリカがどういった経緯でどのように現在に至るのかがわかりました。

 

アメリカ人はアメリカンドリームを目指していたが、それはもう無理だということに薄々気が付いてきたのがここ数年

 

 アメリカだけではなく世界中の人が何か薄々気づき始めているような気がします。

 

トランプがアメリカの洗脳を解いたということですが、いざ大統領になってみると、トランプもお金持ちを周りにおいて結局は同じことになってしまった。

この世が拝金主義になったのは、富裕層が拝金主義に狂っているからだという。

 

 

 

 

「洗脳」という言葉を聞けばオウム真理教を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。私も洗脳=やばいと思うようになったのは小学生のころにオウムのニュースを頻繁に見るようになったのがきっかけだと思います。

 

著者はオウム信者の洗脳を解いた事で有名ですが、本の中ではその信者が信者に至るまでの過程や、本人達が語ったことなど書かれています。

それにしても当時私は子供だったから「やばい」ということだけはわかっていましたが、あらためて事件の詳細を知ると、暗殺やテロなど本当にやばい事が起こっていたんだな。

 

本を読んでていてなるほどなと思ったのが、恐怖支配についてです。

宗教などで「地獄に落ちるぞ」などといわれると離れられなくなってしまうのが典型ですが、CMなどで恐怖を使って消費活動を促すことも洗脳。

 

 

この本の核になっている部分はやはり以下の部分だと思います。

・世界中で格差社会が問題になっているのは「お金こそ正しい」と富める者も貧しい者も固く信じているから

・不思議なのは、いま世界中の人々が現在の拝金主義が当たり前だと思っていること

 

世の中の人がお金はそんなに大事なものではないと思い始めれば、今の拝金主義や格差の問題も解消されてきそうな気もします。

 

 

本の中で驚いたのは、戦後のGHQの刷り込みは本当にあったということです。

今までは陰謀論という認識をしていたのですが、戦後アメリカ最高の心理学者アーネスト・ヒルガードが来日し、プログラムを作って実際に日本人に刷り込んだとのことです。

 

その刷り込みの中に、戦争責任やアメリカ文化の優位性などがありますが、最高の心理学者にかかれば一つの国を洗脳してしまうことも不可能ではないんだと驚いてしまいます。

 

実際に私自身今より若い頃はアメリカ(海外)に憧れを持っていたし、日本は悪い国なんだと思い続けてきました。

ハリウッド映画などアメリカの映画やドラマも昔はよく放送されていて、すごく影響されていました。

 

最近になってその二つの認識がガラリと変わってしまいました。

 

子供のころや20代半ばくらいまでは、8:2くらいで洋画を見ることが多かったのですが、現在ではほとんど観ることがなくなりましたね。

 

日本に対する考え方も、ガラリといい方に変わったと思います。

たぶんテレビで日本賞賛系の番組が増えたこともあるとは思いますが、インターネットのおかげでもあるんじゃないかなと思います。

 

YouTubeなど個人で撮影した動画を世界中の人が見られるようになったのも大きいと思います。YouTubeの中では国境がないと思うくらいに、色んな国の人の動画を行き来できる。コメント欄などでも直にやりとりできるようになり、意思疎通ができるようになった。動画では日本や日本の文化に対してに友好的な人も多く、今までとは違った認識ができるようになりました。

それまでは何かと誤解も多かったような気がします。

 

 

国をどうやって洗脳するかは気になるところです。

アーネスト・ヒルガードの本も機会があれば読んでみたいと思います。

 

 

 

タックスヘイブンパナマ文書のことについても書かれています。

パナマ文書は、一時期すごい話題になっていたのは知っていたのですが、内容は理解していませんでした(;'∀')

ここら辺を読んでいると、もう結構まじめにやっているのがアホらしくなってくると思います。

自分が見ていた世界と、実際にお金を持っている最上部の人たちの世界は全然違うものだったのです。

 

読んでいて段々気になってくるのは、この世の中の洗脳は一体だれが仕掛けているのかということ。

意外といえば意外、やっぱりそうだよねといえばそう。

仕掛けているのは元々お金を持っている富裕層が拝金病にかかっているからなのだそうです。

お金を作り出した人たち、つまり銀行家たちがお金に価値があるという幻想を作り出した張本人であるという。

そしてその世界最古の金融街シティの地主はイギリス王家である。

 

オリンピックのことについても書かれていますが、スポーツが拝金主義におかされるのはやはり気持ちが良くないですよね。

スポーツのブームは意図的に起こすことができるとされていますが、2019年のラグビー熱もそうなのだろうか・・・?

 

 

どうしたら洗脳されずにすむのか・・・そこが気になるところですが、答えは意外にも簡単なことで「洗脳は洗脳を意識するだけで防御可能になる」とのことです。

すべてを鵜呑みにせず批判的な目を持つこと。

 

後半では洗脳する側の方法などが書かれています。

オウムなどの宗教にはまってしまう人というのは人生に行き詰まりを感じていた人が多いとといいます。弱みにつけこまれるってやつですね。

困っている人の相談にのって勧誘をする。今までの人生で私も心当たりがあります。

結局自分で解決する能力が乏しい人が外に答えを求めた結果、悪い方向に行ってしまうことがあるのだと思います。

 

解決方法は自分が好きなこと、したいことをはっきりさせてゴールを設定すること。

これが現実的な脱洗脳方法ということです。

 

 

 

 

読書『資本家マインドセット』感想

 

資本家マインドセット (NewsPicks Book)

資本家マインドセット (NewsPicks Book)

 

 

 

Amazonアンリミテッドで発見し、気になったので読んでみました。

ひとつ前に読んだのがヘンリーソローの

モノやお金がなくても豊かに暮らせる

という本だったので、いい感じにギャップがあり、そして混乱しました(;´・ω・)

 

 

この本の中ではまず資本家とは

好きなことを

好きな人と

好きなようにやる人

とされています。

 

つまり資本家になれば自分の思い通りに生きられるようになるということですが、もちろんお金さえあれば幸せというわけではなく、お金をため込むだけの人は資本家ではなく資産家であり目的が違うとのことです。

 

「他人の時間を生きる」のではなく「自分の時間を生きる」ということがこの本での核となっていますが、多くの人は他人の時間を生きているのではないでしょうか。

そもそも自分の思い通りに生きてはいけないと思い込んでる人も沢山いるとは思いますが、自分のために上手に時間を使うための考え方が書かれています。

 

これからの時代はお金をたくさん持っている者ではなく、自由な時間をたくさん持っている者が人生の勝者になる。資本家に共通していることは、どうしたら時間対効果を最大にできるのかということを常に考えているとのこと。

 

 

サラリーマン向けに書かれていて、サラリーマンでも個人M&Aで安く会社を買って、そこから資本家を目指す方法が書かれていて、自分のまったく知らなかった世界を知ることができました。

お金持ちの人ってこうやってお金稼いでるんだ(; ・`д・´)

 

 

後継者のいない中小企業や零細企業(本当に小さな会社)を買って、企業価値を高めてから売る。これを繰り返す。

今の時代というのは後継者がいないがために放っておけばそのままなくなってしまう会社というものがたくさんあるらしく、そこが狙い目なのだという。

 

会社をたたむとしても、お金がかかる場合が多いらしいので、引き継いでくれるのであれば安くても会社を譲ってくれるところが多々あるのだそうです。

 

そして地方の会社というものは大きい会社では当たり前のことをやっていなかったりするので、都会や大企業で働いてるサラリーマンなんかは買い取った会社でその当たり前のことを実行してみるだけで、業績アップさせ企業価値を高めることも難しくはないという。

 

しかし企業に価値がつくまではある程度時間もかかるしそれなりの波もある。

どこからそのやる気と根気が出てくるのかというと、やはりそれは自分の好きな事だからこそ、情熱をそそぐことができるということです。

お金を儲けるためだけに会社を買っても、やはりそれだけの情熱がなければ続けることは難しい。

 

だからこそだと思うのですが、本の序盤や後半では、これからの時代は好きなことをやっている人が強いというようなことが強調されています。

確かに熱中できることであれば、苦労が苦労ではなく、努力も努力ではなくなる。

嫌なことをイヤイヤやっていると本当にあらゆることの効率が悪くなると思います。

 

金融業界や企業の裏話なども書かれていて、まったく別世界で生きていた私にとっては知らないことばかりで読んでて面白かったです。

 

 起業することを考えている人は一度この個人M&Aを視野に入れてみるのもありなんじゃないかと思います。

自分で0から何もかも始めるよりも、最初から出来上がってしまっている会社を受け継いで経営してみる。

どんな会社があるのか探して見ていればもしかしたら自分にぴったりの会社がみつかるかもしれません。

 

 

さらばサラリーマン。ようこそ資本家の世界へ。

という文が印象的でした。

 

 

 

 

ヘンリー・D・ソローの『モノやお金がなくても豊かに暮らせる。』読んでみた感想

 

 

断捨離を始めてから二年ほどが経ち、最近ではすっかり価値観やお金に対する考え方などが変わってきました。

「少ない物でスッキリ暮らす」系の本が最近よく目につくようになりましたが、ミニマリストの本家本元のような本を発見したので読んでみました。

 

 

モノやお金がなくても豊かに暮らせる

モノやお金がなくても豊かに暮らせる

 

 

 

このヘンリー・D・ソローという方はWikipediaによると、アメリカの作家、思想家、詩人、博物学者で1817年~1862年までを生きていた人物とされています。

 

最近読む本でよく見かけるようになった名前なのですが、今流行している断捨離ミニマリストノマドという生き方を誰よりも早く実践していた人物であるといえます。

 

その内容は

モノで身動きが取れない生活を捨てて、1845年夏、ウォールデン湖の森の中に丸太小屋をつくり、自給自足の生活を始めた。

とのこと。

長い間森の中にいたのかなと?思いきや、2年2ヵ月と、そこそこ短いような感じもします。2年程度なら私も森や山で暮らしてみたいなと思いました。

 

当時のアメリでは既に「大量生産」「大量消費」が始まっていたようで、ヘンリーはそんな暮らしの変わっていく姿に嫌気がさしたのかもしれません。

実際に本を読んでいて、世の中に対する疑問を持っていて、少し皮肉っぽく感じる部分もありましたが、自然を愛しているのだなとも感じました。

 

 

 森での生活中に人頭税(納税能力に関係なく全ての国民に課せられる税)の納付を拒否して逮捕・投獄されているという。

当時の社会や政治に対して強い疑問を持っていいたということがわかります。

 

確かにヘンリーのように、働かずにモノも買わず、自給自足で生活し、そのことに満足している人から税金を取るというのはどうなのかなと感じました。

当時は移動手段も徒歩と、お金を使わない生き方を徹底していたとのこと。

汽車に乗るためにはお金がかかるが、そのお金を稼ぐのに自分の時間を消耗し労働として提供しなければならなくなるので、結局その時間を考えたら歩いても同じなのでは?という考えを持っていたのです。

現代と当時では状況が違ってくるのでなんとも言えませんが、こういった疑問を持つことに関して見習うべきところがあると思いました。

 

 

この本の中で特に印象に残ったのはモノを買わなければ肉体も精神も消耗させる労働から解放されるという部分です。

例えば、無駄に仕事をしなければ疲れることがないので、お腹があまり空かない。

だからそれほど食費はかからない。

朝早く起きなくていいし、ストレスもないので、ストレスを解消するためのコーヒーやお茶も必要ない。

服を着る最大限の目的は「体温を保つこと」「裸で歩き回らないこと」など、言われてみればそうだよなと思うような事ばかりでした。

 

 

もっと若いころにこういった考え方に出会っていればどんなに良かっただろうか?と思うことが最近よくあるのですが、当時欲望まみれだった自分にこういった考え方が響くのかどうかは謎です。

でも少なくともいらない苦労や無駄な消費をせずに、常にひっ迫しているという日々を過ごさずにすんだかもしれません。

当時は本当に疲れ切っていましたので・・・。

 

「働くため」に余分にモノを揃えたり働いてそのストレスを解消するためにお金を使ってまた稼ぐという行為は本当に無駄だったなと思います。

維持するためにもまたお金がかかる。

 

 

現代人の骨格も先祖の骨格もほとんど変わらない。つまり生きるのに最低限必要なものはほとんど変わらないという言葉が出てきますが、その最低限必要なものとは「食べ物」だと書かれてあります。

 

現代の日本では食べ物は贅沢をしなければ安く手に入れることができるし、やろうと思えば無駄な消費をせずに本当にスリムな生活ができるんだよなと改めて思いました。

 

 

すごくシンプルなことが書かれている本ですが、自分の生活はどうなのか?と疑問を持ち、考えなおすのにとても参考になる本だと思いました。

そして、ここ数年お金を使わないように徹底して過ごしてきましたが、この本を読んで本に書かれていることとは逆かもしれませんが「消費することはそんなに悪いことじゃないかな」と考えるようになりました。

 

ヘンリーの生活を実際に実行するとしたらどうなのか?と想像をめぐらせた結果、モノがないことの身軽さと、便利さの間のちょうどいいところで暮らしていきたいという考え方に至りました。

 

 

 

『笑いながらわかるプログラミング勉強法(東京大学勉強法研究会)』 読書感想

読書を習慣にしてから三年ほど経ちますが、最近は何かと話題に出てくるプログラミングに興味を持ち始めました。

数年前はパソコンもうまく使えないレベルだったのですが、最近やっと全部の指を使ってブログを書くのにも慣れてきた。

 

2020年からは小学校での必須科目になるとされているプログラミング。

時代に取り残されたくないという思いと、プログラミングを知れば、世の中に対しての見る目が変わりそうという思いでこの本を読んでみました。

 

 

本当に「プログラミングって何?」レベルの人向けに書かれている本で、プログラミングって難しそうだなと身構えてしまう私にとってはとても読みやすくわかりやすい本でした。

 

コードの書き方についてではなく、プログラミングの学び方にフォーカスされている本なので、もうすでにプログラミングについてかじってしまっている人には必要ないでしょう。

 

内容は「プログラミングじじい」と「パソコンあき太」という少年との会話形式で話が進んでいきます。

ずいぶん適当な名前つけたなと最初は思いましたが、読んでみるとクスッと笑える部分が多々あり本当に笑いながら読み進めることができました。

 

プログラミングは一体どういったものなのか、どうしてこれからの時代必須なのか、

言語の選び方などが書かれています。

 

一冊本を買って実際に試してみることが大事ですが、検索力が重要になってくるということもわかりました。そして、その検索力をあげるには、パソコンのショートカットキーを覚えるといいということです。

 

グーグルクロームで使えるショートカットキーも載っていたので少しずつ覚えて使っていますが、マウスを使わないというだけで毎日のちょっとした作業が短縮され情報収集力も上がっていくのだと実感します。

 

そして何のためにプログラミングを勉強するのかという目的意識が大事だということ。

確かに意味の分からない文字を延々覚えるとなると、目的がぼやけていれば途中で挫折してしまいそうです。

 

一番残ったのは、プログラミングを勉強することは自分の一生を豊かにするための投資をしていることだという部分でした。

最近時間に余裕が出てきたので、プログラミングを学んでみようと思います。

 

 

プログラミングが全くなんなのかわからない大人から、これから学んでいく子供まで読める本だと思います。