こんばんは(^-^)
今回は久々に小説を読みました!
10冊買ったとしたら、そのうち1冊、2冊くらいかな、小説を買う割合は。
五月頃に買った本です。
駅地下にある本屋さんでちょいと暇つぶしをしようと思ってプラプラしていたところ面白そうだなって思って買った本です。
なんせ、読んでいない本が溜まっているもんですから、小説は後回し後回しにしていたんです。
しかし、表紙を見てわかる通り、なんだか夏っぽい感じの小説です。
もうそろそろ読まないと夏が終わっちゃうなと思い、読み始めました。
五月に買ったので、何に惹かれて買ったのかは覚えていなくて、もしはずれの小説だったとしてもしょうがないと思いながら読んだんですけど、も~、はずれだなんておこがましい。
す~ごく良い本でした。
冒険要素も強く、場面が想像しやすく、勉強になることも沢山あり、最後は感動。
あ、最後こうなるんだって感じで、久々に本で涙を流しました。
札幌に住んでいるちょっと陰湿な部分を持った少年と、近所の人たちには戦争でおかしくなった理屈っぽいと言われているおじいさんとの、旅の話です。
少年は探偵ものの小説をよく読んでいたので、おじいさんの旅が怪しいと、何かを暴いてやるつもりでこっそりついていきます。
少年の家は勉強しろとうるさく、勉強しないと将来大企業に入れずトラックの運転手や工場のネジまきの仕事をするはめになるぞと、親にガミガミ言われ、ある日とうとう嫌気がさし、家出を企てるんですね。
その時にちょうど隣の変わったじいさんが出かけるのを発見し、こっそりついていくっていうストーリーなんですけど、このワクワク感がたまらないです。
旅の途中で、自分の親が見下していたトラックの運転手に出逢い、話を聞いたりして少年の価値観が変わっていったり、その他ストリッパーの女性に大事な事を教わったり(当時の時代背景がまだ戦後40年くらいなのかな?)
と、私的にはとっても愛情深い物語でした。
肩書で人間を見ても本当にその人と話してみると、違うものです。
少年も最初は気配の色というものを相手から勝手に感じ取り、勝手に人間性を決めつけていたんですね。
しかし、その人と実際に話してみて何故かその人の気配の色が変わる。
少年が見ていた相手の気配の色というものは、結局は自分の心の鏡でしかなかったのです。
簡単にいうと、相手の事を勝手に決めつけて自分で色を付けていたんですね。
この本の中で、響いた言葉があって
教科書に書いてある事が全部正しいわけではない。
自分の目で見て自分の耳で聞いて、初めて自分の頭で考えて判断するという言葉。
それから、おじいさんは戦争を経験していますから戦争の話が出てきます。
8月15日は終戦記念日ですが、当事者達にとっては戦争は本当はその後も続いていたのです。
少年は、その旅でものすごく大きくて大事な事を学んだのです。
そして、偶然のようで、実は必然的におじいさんと少年は導かれていたのかもしれません。
少年とおじいさんの話なので、最初は男の人が書いた小説だと思って読んでいましたが、途中で女の人が書いている事に気づきました。
内容が温かく、冒険要素もたっぷりあり、大事な事が書かれているとても深い小説です。
心に重点を置いている人なら必ず響く内容だと思います。
それから学校生活を我慢しながら送っている子や、イジメ受けた人、年配の方にも是非読んでもらいたい小説ですね。